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診療例 Example

当院でおこなっている診療の一例をご紹介します。

※この記事には手術中の写真が掲載されています。血を見るのが苦手な方は閲覧をご遠慮ください。

術前

手術前の写真

この患者様は慢性的な前歯の違和感と変色を主訴に来院されました。
初診時の写真です。

手術前のレントゲン写真

レントゲンを撮りますと前歯4本に問題がありました。

さらに詳しい手術前のレントゲン写真

さらに詳しく診たレントゲン像が次の2枚です。

矢印のところが暗く写っているのがおわかりになると思います。
この陰影は骨が溶けていることを示しています。
原因は歯の内部に巣食っている細菌です。
その細菌が感染を引きおこして骨の細胞を破壊しているのです。
破壊された部分の骨は溶けてしまいますからX線がよく通って暗く見えます。
反対に金属などX線を通さないものは白く見えます。

ここにいる細菌は局所的に悪さをするだけでなく、全身的にも悪影響をおよぼすことが広く知られています。歯性病巣感染といいます。

根管治療

電気的に歯の長さを測定した後、その結果が正しいか否かをレントゲンで確認

さて、これら4本のうちで最も重症だと判断した左上2番の根管治療から開始しました。根管治療とは歯の内部の感染を治す治療法です。歯内療法とも呼ばれます。
まず歯の長さをレントゲンなどで測定します。電気的に歯の長さを測定した後、その結果が正しいか否かをレントゲンで確認します。
この写真はそのときの画像です。根尖(歯根の先端)までの距離が測定どおりであることがわかります。根管内部は汚染が進行し保存できるギリギリの状態でしたので手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使って根尖まで照明し明視下に感染歯質をすべて除去しました。

グラスファイバーを何本も入れて補強

その際の写真がこのレントゲンです。歯が極端に薄くなってペラペラ状態になっているのがお分かりだと思います(赤の矢印)。

歯の根っこの中にこれほどまでの感染歯質があったわけです。もう少し遅ければ抜歯を余儀なくされていたはずです。

しかしこんな状態でも適切な治療を行えばまた歯として機能することができます。

となりの歯を抜歯した

となりの歯を抜歯

隣の左上1番は残念ながら保存不可能でした。
以前に歯の補強をした際に歯根に穿孔を起こしたようです(レントゲン、抜歯後の写真とも緑の矢印)
穿孔したところから歯根内部に残存していた細菌による感染を起こして、その周囲の骨組織まで破壊が進み、残念ながら穿孔部閉鎖術が出来る状態ではありませんでした。

歯が極端に薄くなってペラペラ状態

抜歯後の左上1番のレントゲン写真です。

マイクロスコープで治療した歯の根尖部の陰影が少なくなっているのがわかります。
根尖部はMTAという薬剤で緊密に封鎖し、空洞になった部分には歯とほぼ同じ硬さを持つグラスファイバーを何本も入れて補強をしてあります。
これらは歯と強い接着性を持つセメントで固定してあります。

手術用顕微鏡を使う医師

この治療法には手術用顕微鏡が不可欠です。

インプラント

手術時に歯肉を剥離した状態

抜歯した左上1番はインプラントによる治療をご希望でした。
しかしこの部位は骨の破壊が進行し通常のインプラント埋入術では対応できません。
この写真は手術時に歯肉を剥離した状態です。
前から見た状態です。
抜いた歯の周囲には骨が溶けてなくなり感染の爪あとが生々しく残っています。

骨が破壊されて未だに再生されていない

下からのぞきこんだ状態です。
骨が破壊されて未だに再生されていないのがおわかりになると思います。

骨にインプラントを入れる骨にインプラントを入れる

このような骨にインプラントを入れると次のようになります。

骨を破壊されていた部分に移植r15

このままで終われば100%失敗しますのでGBRという骨の再生術を併用しました。
下あごから採取した骨を破壊されていた部分に移植します。

特殊な素材から作られた膜で固定

さらに移植した骨が定着させるために人工血管などに使われる特殊な素材から作られた膜で固定します。

インプラント埋入直後のレントゲン写真

インプラント埋入直後のレントゲン写真です。

初診時の写真とインプラントを設置した直後の写真を比較するとマイクロスコープで治療した歯の根尖部は術前の写真と比較すると陰影が少なくなり病変が改善しているのかわかります。

移植した骨が生着して骨面が膨らんだ状態

数ヶ月後にこの膜を除去します。写真は除去中の状態です。
移植した骨が生着して骨面が膨らんだ状態です。

根尖部の陰影が小さくなって改善

右の2本の虫歯についても手術用顕微鏡を用いて根管治療をおこないました。ここでも根尖部の陰影が小さくなって改善しているのがおわかりになると思います。

術前と術後のレントゲン写真を並べ替えると(使用前使用後みたいなはなしですが・・)

4本の前歯の治療が終わった後の状態

余剰のセメントを除去したばかりですので歯茎にやや出血が見られます

4本の前歯の治療が終わった後の状態です。以前あった暗い影が消えているのがお分かりになると思います。
根管治療によって細菌が排除され患者様ご自身の治癒力で健康的な骨が再生したのです。

次の写真は被せ物をセットして余剰のセメントを除去したばかりですので歯茎にやや出血が見られますがこれは一週間も経たずに改善します。
またインプラントで治療した歯には歯茎が少なく見えますが、これについては将来的に歯間乳頭形成術というテクニックでカバーすることが可能です。

術前の写真と比べると術後は見た目が良く

最後に

術前の写真と比べると術後は見た目が良くなっていますが、重要なことは外観の改善よりも歯の内部の感染がなくなったことです。
私の使命は審美性だけを追求するのではなく、歯の内外に潜む細菌感染を治療し、もって患者様の健康維持に寄与することであると考えています。

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